道藏輯要
道藏輯要


清代『道藏』について
參考文獻
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• 丁培仁 1996『道教典籍百問』北京:今日中國出版社
• Esposito, Monica. 1993. La Porte du Dragon. L’école Longmen du Mount Jingai et ses pratiques alchimiques d’après le Daozang xubian (Suite au canon taoïste) [龍門派 — 金蓋山龍門派と『道藏續編』における內丹方法]. 2 vols. Ph.D. thesis, Paris VII.
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———. 2009b. “The Daozang Jiyao Project: Mutations of a Canon.” Daoism: Religion, History and Society (2009.1): 95-153.
• 金侖壽2002「道藏輯要와蔣予蒲」『道教文化研究』 17 (2002): 277-316.
• Liu, Ts’un-yan 1973. “The Compilation and Historical Value of the Tao-tsang.” In Donald D. Leslie and Wang Gungyu (eds.), Essays on the Sources of Chinese History, 104–19. Canberra: Australian National University Press.
• 森由利亜2001「『道蔵輯要』と蒋予蒲 の呂祖扶乩信仰」『東方宗教』98 (2001): 33–52.
• 卿希泰編1996『中國道教史』第四卷 453-464 頁 、 成都四川人民出版社
• 翁獨健 1935『道藏子目引得』北平[北京]: 哈佛燕京學社
• 趙宗誠1995「『道蔵輯要』的編纂与增補」『四川文物』2 (1995): 27-31. (卿希泰編1996参照)
• 吉岡義豊1955『道教經典史論』東京: 道教刊行
© 2006 Daozang Jiyao Projet, Updated Feb., 2010
『道藏輯要』は、明代に出版された『正統道蔵』(一四四五年)以降の、最も重要な道教経典叢書です。これは前近代の道教経典選集として最大のものであり、また明・清期(十四世紀から十九世紀末)の道教研究に不可欠な資料でもあります。『道藏輯要』は明代の『正統道蔵』を受け継ぐものではありますが、『正統道蔵』に収められていない文献を多く収集しており、疑いなく、明清期の最も価値ある道教経典叢書であるといえます。この叢書に集められている文献の内容は、内丹、宇宙論、哲学、儀礼、戒律、儒、佛、道三教典籍への注疏、伝記、地方誌、碑銘研究など、多岐にわたっています。
『道藏輯要』成立の過程は、いまなおはっきり判っていません。最近の学術論文などにもよく引き合いに出される、最も通行している学説は、趙宗誠(1995)や卿希泰(1996)の説に基づくもので、それによれば、この叢書には少なくとも三種類の版本があると考えられています:
1.彭定求(一六四五〜一七一九)によって一七〇〇年頃編纂された版本で、明代の『正統道蔵』所収の二百種の文献を含むもの。
2.蒋元庭(予蒲、 一七五五〜一八一九)によって嘉慶年間(一七九六〜 一八二〇)に編纂・刻板印刷された版本で、明版『道蔵』に収められていなかった七十九種の文献を加えたとされているもの。(翁獨健 1935)
3.賀龍驤と彭瀚然によって一九〇六年に四川省成都の二仙庵から『重刊道藏輯要』という名で出版されたもので、各種の道書三百十九種を包括しているとするもの。
しかし、一九五五年、吉岡義豊が『道教経典試論』という著作の中で、『道藏輯要』には上記の2と3の二種類の版本しかないということを、初めて明らかにしました。後に、吉岡の説を支持した柳存仁は(1973)、『道藏輯要』の初版本を彭定求本とするのは間違いであると認識するにいたります。また、『道藏輯要』の精密な内容分析を経て、最近では他の研究者たちも吉岡説の裏付けています。 (丁1996; 金2002; 森 2001; Esposito 1993、2000、 2006、 2007、2009a、2009b)。
一九九三年から続けている現存版本の研究の結果、筆者は彭定求を初版本の編者とするのは完全に虚構であり、そのような版本は存在しないということを強く認識するに至りました。蒋元庭本こそが現在流通している印刷本の原本です。この蒋元庭本は稀購本で、入手するのは大変困難ですが、一九〇六年の『重刊道藏輯要』が拠り所とした種本です。日本、中国、台湾、フランスに現存している蒋元庭本が少なくとも二種類に分けられる:⓵『人文類』 (京都大学人文科学研究所、東京大学、東方文庫などに所蔵されている版本)。⓶『パリ類』 (フランス学院漢学研究所、国家図書館、北京白雲観などに所蔵されている版本)。フランスに所蔵されている版本は、一九三三年にポール・ぺリオによって中国からもたらされたもの。(Esposito 2006、 2007、 2009a、2009b年参照)。最も知られている版本は、一九〇六年に出された賀龍驤、彭瀚然、閻永和 による『重刊道蔵輯要』です。この版は、台湾の考正出版社と新文豐出版公司 1971、 1977、 1983、 1987年、また成都の巴蜀書 (1985、 1986、 1992、 1995年) などから何度も重版されています。しかし、度重なる重版にも関わらず、この叢書の現存版本(蒋元庭の『道蔵輯要』と賀龍驤の『重刊道蔵輯要』)の基礎は、未だ、中国の研究者によっても、日本の研究者によっても、欧米の研究者によっても、十分に研究されてはいないのです。
『道蔵輯要』には、『正統道蔵』所収の文献に加え、その他の道教経典選集に載せられているものが含まれています。『正統道蔵』以外の選集を、筆者は「蔵外道経」と呼んでいますが、それらの一つは、蒋元庭が『道蔵輯要』を編纂する前に編んだものです(金 2002; 森 2001; Esposito 1998, 2006, 2007, 2009a, 2009b)。この選集は日本の図書館に残されており、我々の蔵外道経電子化計画の主要な拠り所となります。 (參考第一斷階)
文責: モニカ・エスポジト